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ブロック5

KC「木下航志くんで、「RIBBON IN THE SKY」、お聴きいただきました」
吉「航志くん、成長著しいですね〜」
KC「最初に彼を知ったときは小学生だったもんなぁ……NHKで取り上げられていて」
吉「そうそうそう。89年(平成元年)生まれですから……平成生まれのスーパースター、ですよね。これからもっともっとステップアップしていくと思いますけども」
KC「ですね」
吉「彼がソウルサーチャーのブレンダとかいっしょにいると……すぐ感応するっていうか」
KC「耳がいいからですかねぇ」
吉「たとえばこの「RIBBON IN THE SKY」、もちろん楽譜はないんですけど、まず耳でピアノの部分覚えちゃうんですよ。で、歌詞はスタッフの人にカタカナにしてもらって、点字に直して覚えるんですよ」
KC「そうなんだ……それははじめて聞きましたね」
吉「曲を聴くと、大体一回で覚えるらしいんですよ。それを自分なりにプレイしていくと、何回かできるようになってるらしいんですよね」
KC「最初はそういったイミテイトからはじめるんでしょうけど、こうやってレコーディングするまでには、ちゃんと自分のものになってますよね。すばらしいなぁ」
吉「そうなんだよ、英語しゃべれないんだけどねぇ」
KC「そうなんですか?!ぼく、彼とは何回か楽屋で会っていて、黒人ミュージシャンに囲まれてケラケラ笑ってたけど、あれ、わかってないんだ?!」
吉「半分はわかってないんじゃないかなぁ〜」
KC「ぜんぜんその辺を感じさせないというか……それ以上のコミュニケーションをしてるってことなんでしょうけどね」
吉「音楽を媒介にして」
KC「ノンバーバルなコミュニケーションができてるなら言葉は必要ないのかもしれないですね」


吉「彼にぜひドラムをやってくれって言ってるんですよ」
KC「ドラムは早い時期にやっておいた方がいいですよね」
吉「ぼくはスティーヴィーのドラミングが大好きなんですよ」
KC「うまいですよねぇ」
吉「そうそう、先週「ザットガール」をかけてたけど、あのドラムはスティーヴィーですよね。あれなんかほんっとかっこいい!」
KC「マーヴィン・ゲイも」
吉「ドラムがいい人は、いい音楽作りますよね。モーリス・ホワイトとか」
KC「それこそ達郎さんも、もともとドラムをおやりになってたそうですし」
吉「そうなの?!ギターじゃなくて??」
KC「もちろんギターもやってらしたでしょうけど……やっぱドラムを通過した方の歌っていいですよね」
吉「そうそう。だからぜひ航志くんにもやってほしいです。あと、彼は来年3月で高校を卒業するんですが、その後ね……バークリーに留学して勉強してみたら彼にとってすごくいいんじゃないか思うですよ……」
KC「吉岡さんの周囲には……まぁ、ぼくのまわりもそうなんですけど……バークリー出身の方がすごく多いですよね?」
吉「ですね」
KC「やっぱり黒人起源の音楽っていうとやっぱりそうなるんですかね」
吉「まぁ、音楽を勉強しようってなって、最初に思い浮かぶのがバークリーなんじゃないですかね?」
KC「渡辺貞夫さん以来、ジャズとかファンク、R&Bっていうと、そうなるんでしょうね」
吉「そういう意味じゃブランドっちゃブランドですからね」
KC「ま、バークリーに行ってないわれわれがそう言うのもなんですが……」
吉「フフフフフ。そうですね」


KC「さて、ここまでお聴きになったみなさんはおわかりになったでしょうけども、黒人音楽はお好きなんだけども、なによりも、ラジオ音楽としての黒人音楽がお好きなんですよね?」
吉「好きですね〜」
KC「R&B好き、ヒップホップもそうなんだけども、やっぱりラジオでのエアプレイ。これを一義として成り立ってる音楽なんですよね。ラジオミュージックというか」
吉「ほんっとそうなんですよね。だからぼく、ソウルのラジオなんかすっごい好きで、そういうラジオ局の録音テープなんかを、向こうの友だちから送ってもらったり、LAとニューヨークに行くと、生カセットを箱買いして、ずーっと録音してますもん」
KC「つい数年前までそれをやってて……だから昼間はレコード屋まわって……」
吉「軍手して?」
KC「ハハハハハ。それ達郎さんとマーチンさんじゃないですか!」
吉「フフフフフ。」
KC「それで、夜は夜でずーっとカセットを録音して、60分おきに目が覚めて……朝は分眠のせいでフラフラなんですよね〜」
吉「うわー、おんなじことやってたんだね。ぼくは90分のテープを使ってたから、45分おきにひっくり返してたのよ。テープ最初は日本で10本くらい買っていくんだけど、だんだん現地買う方が安いってわかってくるんだよね」
KC「ラジカセだけ持ってくみたいな」